インターネットやYouTubeで「トロントワーホリ稼げる」「トロントワーホリ儲かる」「トロントの稼ぎ日本の5倍」なんて文字を見かけますがどうでしょうか?
2024年3月末、トロントで働く息子に聞きました。
トロントワーホリで儲かっている人の仕事とは
トロントワーホリ稼げる、儲かるなんて夢のような話を聞くと本当かなぁ?と疑いつつも信じたくなりますよね。さて、トロントワーホリで儲かっている人はどんな仕事をしているのでしょうか?
チップを貰える仕事についている
ワーホリで儲かっている、ワーホリは稼げると話をしている人に共通していることは、チップを貰える仕事、いわゆるサービスをする仕事についている人です。
同じ飲食店でも、テイクアウトやフードコートのようなお店の場合はチップを貰うことはありません。
テーブルサービスを伴うお店であればチップを貰うことができます。
基本的にチップは料金の15%~20%なので、お客さんの支払い単価の高い飲食店ほどチップを沢山いただけるということになります。
オンタリオ州の飲食店で働く場合、アルコールを扱うお店では「スマートサーブ」を取得している必要があります。持っているといないとではチップにも大きな差が出ます。
また、お店の場所も大事です。トロントには様々な国の人が集まっています、チップに馴染みのない文化の人たちがよく利用するお店の場合はチップを置かないことも多々あります。
東京の時給とトロントの時給について、賃金の差は?
日本の中でも最低賃金が高いと言われる東京の時給(最低賃金)とカナダ トロント オンタリオ州の時給(最低賃金)を比較し表にしました。(2024年3月情報)
オンタリオ州は2023年10月に最低賃金をUPしました。
チップの収入は波があり計算が難しいので1日およそ$100のチップを貰えたと仮定して計算しました。
($50のお食事をされて20%チップ$10を置いてくださったとすると1日10人のお客様にチップをいただいた計算になります)
チップがあると同じ労働時間でも現地収入が約1.75倍(\515,928)になるので、確かに一部の人は儲かっていると言えます。
1会計あたりの支払い単価が高いお店で働けばもっと沢山のチップをいただけますので、それに伴い合計収入はどんどん上がります。
そういった仕事をしている人たちがトロントワーホリ「儲かる」と言っているわけです。
チップはお店の規模、お店が出す食事の単価、従業員の数など条件によりかなり左右されます。
日本とカナダの物価について
確かに同じ労働時間ではトロントの方が収入が多くなることが分かりましたが、カナダは日本に比べてかなり物価が高いです。
外食は皆さんがご認識の通りものすごく高いですし、家賃や携帯電話等の基本料金も日本に比べると高いので、日本の月収に比べて〇倍の収入だから儲かる、余裕で暮らせるという考え方はキケンです。
先ほど計算したお給料で同じものがいくつ購入できるのかという計算をしてみました。
お茶の値段は日本のスーパー店頭価格で計算しています。
仮に自販機価格の1本160円で計算しても1113本買えるという計算なので、カナダのチップ無しの収入よりも同じ労働時間で得た日本の収入の方が沢山購入することができます。
お茶は日本の物なのでトロントのスーパーで割高で売られている方です。
しかし、500ml$2.99で驚かないでください。2Lは$7.99($1=111円)887円なんです。
2024年4月のスーパーのチラシとともに掲載してみました。
まとめ
トロントは確かに、日本より時給が高いです。だからと言って誰もが沢山「貯金」をして帰国できるかというと難しいです。
チップの無い仕事に就いた場合の収入では、生活にゆとりがあるとは言えない結果でした。
実際に息子も食費は賄えていますが、まだ家賃を助けている状態です。
帰国後に生活費を清算してみないとわかりませんが、「貯金」できるどころかマイナスであることはほぼ確定です。
特殊技術(例えば整備士や美容師)を持っていたり、英語が堪能でチップが沢山いただけるようなお店で働いている人の中にはワーホリドリームを叶える人が一部いますが、
たくさんの人が叶えているわけではないので、十分な資金で渡航してください。
「カナダならどこで どんな仕事をしても働けば儲かる」というわけではありません。
ワーホリの目的が語学や海外生活体験ではなく、「出稼ぎ」に主軸を置く場合は沢山の情報を集めて検討してください。